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  ワンポイントは1ヶ月遅れの表記になります。
  2018年に生徒・会員各位に配布した内容になります。

今月のワンポイント-2021年9月

親子関係のトラブル
 
子供側からの判断
 親は個々の我が子に合った対応を一人一人じっくりと吟味して実行する程時間もゆとりもありません。常に思ったまま対処していくのが現状なのです。
親の対処を受け止める子供達は、それぞれが個々に受け止めるのです。そして子供達を細かく眺めますと、やはり受け止め方に五種類あるのです。子供の世界に視野を転じて眺めてみます。

北(親):南(子供)
 ①親が自分を優しく応援
 ②自分が親に優しく従う     
 ③自分と親は人間的に平等意識      
 ④親を目標として乗り越えようとする     
 ⑤親が自分に対してに厳しい試練を与える
 
①優しく応援する対処 ↓
 親の対処がどのような質であっても、感じ取る子供の方は、親が自分の事を直接的・間接的にさまざまな手段で応援してくれると感じ取ります。その為に常に子供側にも甘えが現れ、親の助けを当たり前として育っていきます。
 結果的には良い大人に育つことは少なくなります。人の助けを受けることが当然であるという意識で社会に飛び出しますので、社会人になった場合の評判はあまり良くは無いのです。
最大の欠点は「礼儀礼節」を知らない大人になってしまうのです。常に親から助けられる状態で成長した者の最大の欠点といってもよいでしょう。


②優しく従う ↑
 親に逆らう事のない子供です。ほとんど親のいう事、やる事に従っていきます。そして、先程の①のタイプの子供ほどではありませんが、やはり「礼儀礼節」を欠かす事が多くなります。
欠点として大人になって現れることは、いつまでも親離れが出来ないことです。特に大人の時の状況として、親に対する礼儀をわきまえず、親にたいしていつまでも独り立ちができない心情が、親の一方的な面倒見になってあらわれる事があります。
子供として親から離れ、自己確立をしなくてはいけない時でも、いつまでも親に頼る生き方になります。本人は意外と親の為に、親の生き甲斐の為にと無意識に行っているのでしょう。親側からすれば、いつまでも子供の面倒を見ることが出来ず、持て余し気味になってしまうのです。


③人間的平等意識の対処 ‖
 常に親に対して平等意識をもっている子供は、成長するごとに親に張り合う事が多くなってきます。例えば親が真面目に努力していれば、本人も一生懸命に負けずと意地になって努力していきます。親の後を忠実になぞるような状態の成長となります。
最大の欠点は親が良からぬ遊びをしていると、本人も負けじと、良からぬ遊びを始めてしまうのです。常に親子は平等、親がやる事は自分もやるという意識がそのようにさせるのです。その為にこのような子供は、親の在り方が立派で非の打ち所がない人の場合は、間違いなく立派になっていくのです。
 親が欠点だらけ、悪い面のみを家庭で見せると、その欠点と悪い事のみを負けずに吸収してしまうのです。平等にするという意識が幸か不幸か、親の良い面も悪い面もそのまま真似してしますのです。


④親を乗り越える意識で対処 ↑剋
 このような成長のスタイルを所有する子供の場合が、最も問題が少なくなります。また、男性であれば確実に親の生き方を見習い欠点は欠点として捉え、長所は長所として捉え、確実に自己のものとしていきます。更に親に対する態度も成長するごとに立派になり、たとえ親子の関係であっても「礼儀礼節」を保った対処になります。最大の特徴は、将来親よりも大きな人間になって行くことです。親を乗り越え、親より成長していく人となります。但し、幼少期には苦労も多く、親の存在が気になり過ぎてかえって萎縮してしまう事も多くあります。特に長男にその傾向が強く、下に行くほど少なくなるようです。大人になって社会人になりましても、世の中の先輩、目上に引き立てられる事が多く、礼儀正しく接していきます。


⑤親の厳しい試練を意識 ↓剋
この場合は、親の対処を厳しさとして受け止める人です。
 このような場合は、なにをいっても親が快く思ってくれず、親の言動は実に辛辣であり、自分に厳しいものとして受け止めてしまうのです。簡単にいうと親のやる事、いう事が、自分に対して厳しく優しさがない親として受け止めてしまうのです。
 親側にすれば、当たり前に接し、当たり前に話をしても、受け止める子供側の意識の違いなのです。
 子供心にも親の厳しさからどうしたら逃げられるか、どうしたら楽になるかを模索してしまうのです。このように受け止める人の場合は、親元では逞しく生きるようになるか、あるいは諦めの状態で生きるしかなくなるのです。
親側からしますと、実に難しい子供になってしまい、子育てに最も神経を消耗しなくてはならないようです。








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