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 2022年10月   onepoint
 

害法の意味
 害は「凶」であると一言ではいえないのです。
 有形のみを論じるのではなく、運命という不思議な難しさがあるのです。
 宿命に害を持つ人は、内面の世界であり、他人の目からは見えないのです。

 宿命に害をもつ人の中には、自己の身を捨てて社会のため、一族一家のため、あるいは組織・学問・芸術のために生きるという信念の持ち主が多いのです。
 それ故に人の運命は実に不可解なところがあるのです。

 害法というのは広範囲な意味を持ち、ある意味で最も人間らしい約束事ともいえます。しかし、これほど「善悪」「吉凶」の差が大きいものはありません。
 まず、精神と現実、霊魂と肉体のアンバランスが特色です。
 精神か現実のどちらかに不完全な形が残るのです。つまり肉体エネルギーの消耗度合いが大きいのであり、そこに「病気の運」とされているわけがあるのです。

 後天運で回る「害」は肉体の消耗度が大きいことによって、「精神と現実」「霊魂と肉体」が不完全一致といえるわけです。必ず病気するということではないのです。
 これは肉体を霊魂の器として捉えているのです。
 そのため「肉体」の病気と、「霊魂」の病気なのです。
 人間は常に二つの病気にかかる可能性を秘めているのです。

害法と病気
 害法を宿命に持つ人は病気運と考えないことです。
 不平不満の鬱積は、肉体のストレスと精神のストレスになるのです。
 「病は気から」の現象が現れやすいのが害法の現象です。
 病気に罹る場合は、対冲と支合や対冲と半会の組み合わせで病気に罹る場合もあり、対冲だけでも病気に罹る場合もあるのです。半会または三合会局でおきることもあるのです。
 人間の肉体は諸々の臓器の集合体ですが、思考法の根本は陰陽説(一極二元論)です。まず、肉体を外側と内側に分けて、そこに「五運六気」という形が生まれてくるのです。

         外側-陽-表面         内側-陰-内臓

   五運…五行説の「木火土金水」…空間の存在物であり連結を持った存在物

   六気…三陰三陽-循環していく気…肉体の時間(脈や髪や爪の伸び具合等)

 この「存在」と「循環」を「五運六気」というのです。
 つまり肉体を主体とした(魂も参加)生命体を表すのです。
 五は「平面五行説」で、六の分類は「立体五行説」と捉えてください。
 平面五行から生まれたのが、「十干」…基本は五カ所
 立体五行から生まれたのが「十二支」…基本は六カ所

 五運六気は太陽回りによって区分されています。春分(東)から秋分(西)までを「陽」とし、秋分(西)から春分(東)までを「陰」として二極構造に分類したのです。

 次に冬至(北)から夏至(南)までを「陽」とし、夏至(南)から冬至(北)までを「陰」と区分しているのです。陰と陽が二つずつあるためと寒暑の中間にあるために春を「少陽」、秋を「少陰」としました。
 「厥(けつ)陰(いん)」は人間が位置している中央、つまり地上の中心です。
 「陽明」は天上を意味し、神であり宇宙の中心です。
 つまり天地間において陽と陰が成立し、この二つの組み合わせが「五運六気」なのです。