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 今月のワンポイント−2020年9月

人間の死に方 

 この世に生まれた者は、必ず死の瞬間があることは絶対的なもので、どんな大物であろうとも、この世でいかに活躍した人であっても、人間であれば当然のことです。
 では、どのような状態を迎えるかというのは、人体星図が教えてくれます。

 まず、人体星図の北方の星に着目します。

貫索星表出の場合
 親族とか身内にみとられることもなく、かといってさみしく一人で死んでいくといった状態ではありません。
 これは友人に囲まれた死となります。貫索星というのは守りの星ですから、亡くなる時にその力が非常に強くなり一種の引力になってしまうのです。だから友人を多く引き込むのです。

石門星表出の場合
 これは家庭外で亡くなります。石門星は家庭を破る星とされています。年をとれば取る程、じっとはしていないのです。相剋で考えてもわかるように、石門星は司禄星(家庭)を剋す関係にあるから当然なのです。石門星が北方にあると大抵家族が振り回されます。

鳳閣星表出の場合
 死の瞬間がなかなか近づかないことに特色があります。
 例えば、医者から今晩が峠ですので、親族を集めて下さいといわれても、そう簡単には亡くなりません。一山も二山も越えて、本人より親族の方がくたびれる程に、死の瞬間がずれることになります。

調舒星表出の場合
 これは孤独の死ですが、それ程暗いイメージの亡くなり方ではありません。
静かに亡くなります。この場合、身内・親族・知人に囲まれて亡くなることが少なく、風の噂で死が知らされたとか、後から死の連絡を受けるということになります。
 調舒星は若い時は暗いイメージがありますが、年を取ってからは明るいイメージに変わります。

禄存星表出の場合
 賑やか死に方になります。死を迎える時に、身内・親族・友人・知人などを多く集め、一人一人にさまざまな呼びかけをしてから亡くなります。

司禄星表出の場合
 最も標準的なものです。
 現代であれば病院のベッドの上で安らかに往生とか、昔風でしたら、畳の上での大往生となります。実に平穏な死に方になります。

車騎星表出の場合
 地味にひっそりとは死ねないのです。どんな地味な暮らしをしていようが、はなばなしい死に方となります。
 女性であれば、男性的な派手な死に方(事故・冒険的行為)となります。
 男性であれば、男らしい潔いといわれる死に方となります。
 ダラダラ病気をして死んでいくようなことは殆どないのです。

牽牛星表出の場合
 名誉と交換の死となりやすことに特色があります。
実際的には、死んでから社会的な名誉を受ける事もありますが、この人の生き方の中で、なにか社会的な名誉が与えられ、それと交換に亡くなりやすい人です。
 命と名誉を交換する人。

龍高星表出の場合
 故郷を離れ、異国の地で亡くなりやすい人となります。昔の言い方では、畳の上では死ねない人。または旅行中の死・冒険中の死などになりやすい人です。この星が亡くなるときはバタつきません。十種のなかで死を前にして一番バタつかない星になります。

玉堂星表出の場合
 司禄星と非常に似ていまして、平和で地味に、ある種の生に対するあきらめ、死の悟りに近い状態で亡くなります。この星は理屈屋さんですから、口うるさい年寄になることは確かです。実に後始末の良い亡くなり方をします。